代表試合出場記録(キャップ)と得点記録は更新される運命にある
サッカーの代表選手で誇るべき記録に、出場試合数と得点数があります。
この2つの記録は、そう長く残らない、抜かれる運命にあるものだと思っています。
両方とも素晴らしい記録
出場試合数はよく「代表キャップ」とも言われます(なぜなのかはググってみてね♪)。
得点数の記録が素晴らしいのは言うまでもないですが、代表試合出場数の記録もまた素晴らしい記録です。キャリアの長きにわたってA代表に選ばれて、かつ、試合に出られないと成しえない記録だからです。
この2つの記録のどちらかを持っている選手(元選手)は、間違いなく代表チームに長く大きく貢献してきた選手であり、どの国か・どのポジションかを問わず偉大な選手だと言えるでしょう。
国際Aマッチの試合数が増えている
しかしながらこの2つの記録は、どこの国でも、そう遠くない将来必ず更新される運命にあると思っています。
理由はシンプルで、国際Aマッチの試合数が増えてきているからです。
ひと昔前よりもワールドカップもEUROもコパ・アメリカも規模が大きくなっていることによって、試合数が増えています。大会の予選のシステムも変わったりしていて、試合数は増加傾向です。
特にヨーロッパでは、UEFAネーションズリーグができたことでガチ試合が増えています。
今までなら、いわゆる「国際親善試合」レベルのワンマッチなら、若い選手や起用したことのない選手を「現場テスト」のような形で出場させて、エース級の選手を休養させることもあったでしょう。でも、年中ガチな国際試合が続いていることによって、主力選手は休みなく出場せざるをえない状況になっているといえます。
数字を実際に見る
最近、オリヴィエ・ジル―がプラティニの得点数を抜いたという記事があったフランス代表。
出場試合数上位10人を見ると、全員90年代以降の選手です。あの「将軍」プラティニでも、100試合からは程遠い72試合です。
そして得点記録。
2020年10月15日現在の上位3人は、こんな感じです(試合数をカッコ書きしています)。
1位:ティエリ・アンリ 51点(118試合)
2位:オリヴィエ・ジル― 42点(101試合)
3位:ミシェル・プラティニ 41点(72試合)
試合数が全然違うのが一目瞭然かと。
ちなみに、ジル―は初選出の2011年から9年間の代表試合数で、プラティニは1976年から1987年の11年間の代表試合数です。
もう一つ。最近ネイマールがホナウドの得点数を抜いたという記事があったブラジル代表。
あのペレでさえも代表で100試合には至っていません(92試合)。
他方、ネイマールは初選出の2010年から10年間ですでに102試合。2位ホベルト・カルロスの125試合は射程圏内だし、1位カフーの記録142試合にも届く可能性があります(いや、高い)。
ペレの現役時代は、ワールドカップ南米予選は4か国ずつのグループに分かれてホーム&アウェイで行われていたので、6試合だけでした。
が、今の南米予選は南米の国全部で総当たりホーム&アウェイなので、18試合です。これだけで1大会あたり12試合の差です。
4大会で48試合の差。試合数が全然違うわけです。
それと2020年10月15日現在の得点記録上位3人は、こんな感じ。
1位:ペレ 77点(92試合)
2位:ネイマール 64点(103試合)
3位:ホナウド 62点(98試合)
ネイマールがこんなに点を取っていたことに驚きましたが(笑)、このままいくとペレの記録も抜けるんじゃないかと思います。
更新する選手もされる選手も偉大
そんなわけで、ジル―がプラティニを上回り、ネイマールがホナウドを上回った時、一瞬だけ「えっ!?」と思ったのですが、試合数を見て「なるほどね」と納得しました。
ジル―やネイマールがどうのというのはないです。100試合以上も国際Aマッチに出てこれだけの点を取っているのだから、偉大な選手なのは間違いないです。
更新される運命にある記録なので、更新された選手(元選手)の偉大さも変わらないよねと思うわけです。
そのうち、イタリアからジャンルイジ・ブッフォンの持つ代表出場試合記録176を上回る選手も出てくるかもしれません。とんでもない数字なのですが。
可能性があるのは、今のところジャンルイジ・ドンナルンマでしょう。
書いた人
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スポーツを見るのも好きなトレーニングジャンキー。サブ3.5を目指す(あと2分ちょっと…)自称中級市民ランナー。
見る方では、海外サッカー、マラソン、トライアスロン、格闘技全般、NBA、ラグビーが主な守備範囲。テニスもMLBも陸上競技も好き。
公認会計士 税理士
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