ハーフマラソンを「見る側として」再評価。短時間で高密度の勝負。「夢の対決」が可能
ハーフマラソン。
ランナーとしては、
・フルマラソンより気軽に走れる
・フルマラソンの練習にもなる
・10km(10000m)よりもガッツリ走れる
といったメリットを感じていますが、観戦することを考えると、どうしても
「オリンピックや世界陸上の正式種目ではない」
「世界のトップレベルの選手が走るメジャーなレースが非常に少ない」
というのがあり、あまり観戦に向いていないかなぁと思っていました。
そのため、ハーフマラソンはもっぱら「走るレース」と考えていたのですが、つい最近見方が変わりました。
フルマラソンより短時間。駆け引きも大事
フルマラソンだと、世界のトップレベルは2時間ちょっとの勝負です。
2時間ぐらいならしっかり見ることができるかもしれませんが、「長いなぁ」と感じることもたまにあります(苦笑)。
オリンピックと世界陸上以外のレースではペースランナーがいて、20km~30kmぐらいまで引っ張るので、実質的には後半12~20kmぐらいの勝負になります。
でも、スタートからゴールまで見ると長く感じることもあります(苦笑)。
その点、ハーフマラソンは半分の1時間ほどの勝負。
1時間なので集中して見ることができるし、ペースランナーがいないので、「どこでペースを上げるか」という駆け引きもすぐに始まります。
ペースランナーがいるフルマラソンでは、ペースランナーがお役御免になった時が引き金になりますが、ハーフなら10000m走のようにスタートしてすぐに集団のふるい落としが始まってもおかしくないでしょう。
フルマラソンよりも僅差の勝負になることが多いし、高密度の勝負が楽しめることに見応えを感じます。
「10000m走の選手 vs マラソン選手」が可能
ハーフマラソンだと、10000m走の選手が持久力強化や「フル転向へのステップ」として参加することがあるし、マラソンの選手がトレーニングの一環として参加することもあります。
そのため、タイミングが合えば「10000m走の選手 vs マラソン選手」の勝負もありえます。
賞金をたっぷり出せば、トップランナーの「夢の対決」も可能ではないかと。
10000m走の選手とマラソンの選手が同じ場で勝負するとなると、距離的に「間をとった」ハーフマラソンでしか出来ないでしょう。
でも、ハーフマラソンだからこそ出来ると思うので、そういうレースがちょっとぐらいあってもいいんじゃないかなぁと、個人的に思います。
「夢の対決」は実在した
こんなことを思ったのは、実際に「夢の対決」があったことを知ったからです。
今からもう4年前。2013年のレースですが、イギリスの「Great North Run」というレースで、すごい勝負がありました。
ハイレ・ゲブレセラシエ vs ケネニサ・ベケレ vs モハメド・ファラー
ゲブレセラシエは既に40歳だったので、ピークはとっくに過ぎていて、マラソンでは好記録は出しづらかったもののハーフでは行けるという感じでした。
ベケレは、前年のロンドンオリンピックで10000m走の連覇が途切れて(メダルも獲れず)、マラソンへの転向を考えていた時だったのでしょう。当時はハーフマラソンのレースに参加していました。
ファラーは10000m走が主戦場。金メダリストだし、バリバリのトップ。まだこの時はマラソン転向までは考えていなかったのでは。
共通するのは、3人とも10000m走で凄かった選手(世代差がある)。
この3人が同じレースで勝負するというのは、「まあないだろう」と思っていたので、この勝負の存在を知った時は見ずにはいられませんでした。
ネタバレしないように、事前に結果を調べずに動画を見たのですが、まあ面白かったです。
「こんなレースなら、何度でも見たい」っていうぐらいに。
こういう中・長距離のビッグネーム同士のすごい勝負ができるのは、ハーフマラソンならではじゃないかな、と。
そう思うと、「20km走」でも「ハーフマラソン」でもいいので、メジャー競技化されてもいいよなぁ、なんて思った次第です。
書いた人
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スポーツを見るのも好きなトレーニングジャンキー。サブ3.5を目指す(あと2分ちょっと…)自称中級市民ランナー。
見る方では、海外サッカー、マラソン、トライアスロン、格闘技全般、NBA、ラグビーが主な守備範囲。テニスもMLBも陸上競技も好き。
公認会計士 税理士
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