「3階級同時制覇」実現したらすごいけれど…
週末に、サウル・”カネロ”・アルバレス(以下、カネロ)が、ライトヘビー級チャンピオンのセルゲイ・コバレフに挑戦するとのニュースがありました。
カネロは、現ミドル級&スーパーミドル級のチャンピオンなので、コバレフに勝てば3階級のチャンピオンになります。
通常、階級は一つずつステップアップして複数階級を制覇していくものなので、「同時に3階級でチャンピオン」になれば驚異的なことです。
が、メキシコで人気だとしても、個人的にカネロは好きではないので(苦笑)、今回はコバレフに阻止してほしいです。
過去に体重超過が多い。今後ないといいけど・・・
カネロは過去にキャッチウェイト(本来の階級制の体重制限ではなく、その試合のためだけに決めた契約上の体重制限)での試合が多いです。
あらかじめ対戦相手とキャッチウェイトでやることを合意していた試合ならまだいいですが、体重超過のために急きょキャッチウェイトでやったという試合が1試合のみならず複数あるし(罰金を支払ったそうですが)、タイトルマッチまでもキャッチウェイトでやったことがあります。
キャッチウェイトでタイトルマッチを認める団体もどうかと思いますが(苦笑)、キャッチウェイトという「都合」に合わせた試合が多いのが、好きになれない理由の一つです。
今回のコバレフ戦、それと今後もそうならないといいですが…
ドーピング検査に引っ掛かった時の言い訳が…
カネロはドーピング検査でクロになったことがあります。
ゲンナジー・ゴロフキン(以下、GGG)との第1戦後の検査で、クレンブテロールという禁止薬物が検出されたそうです(クレンブテロールは他のスポーツでも検出される薬物の一つ)。
「ドーピングをやった」と断定することはできないし、真相は不明ですが、この時のカネロ陣営の言い訳が痛くて…
汚染された肉を食べたのが原因だ、という主張。
「カネロほどの人気も実力もあって、稼ぐボクサーが、汚染されるような肉を食うのか?」という疑問が拭えないのです…。
おそらくカネロには、栄養士さんや調理師さんがいて、食事にも気を配っているはずです。カロリーやたんぱく質、脂質、糖質等の量だけでなく、食材の質的な部分についても細心の注意を払っているはずで、どうも解せないのです。
GGGとの再戦前も、ドーピングの抜き打ち検査に対してゴネたりもしていたようで、「果たしてクリーンな選手なのかな?」というのがずっとあります。
ここまで書いて、「ルイス・ネリに似てるじゃん」とも思ったり(苦笑)。
GGGに完勝したとは思わない
一時期パウンドフォーパウンドでトップに君臨していたGGGと、カネロは2戦して1勝1分けです。
2戦目で判定勝ちをしたのですが(2-0)、個人的にカネロが勝ったと思っていません。
引き分けでもなく、GGGが勝っていたと思っていました。
なので、再戦の機会もなくスーパーミドル級に行ったり、今回のようにコバレフに挑戦するのが、なんかイヤです(笑)。「GGGとの3戦目が先だろう!」っていう。
すごく個人的・感情的なものですが(苦笑)。
勝ち星を重ねても、彼の評価が上がるのみ
カネロは2019年9月17日現在、55戦して52勝2分け1敗の戦績です。
唯一の「1敗」の相手は、フロイド・メイウェザーJrです。
判定こそ0-2でしたが、メイウェザーにかわされまくって、ボクシングレッスンをされたような印象でした。
2013年の試合で、当時からカネロは「売り出し中のホープ」みたいな存在でしたが、この判定も「?」だったし(0-3だと思っていた)、結果以上に「メイウェザーを全然捕らえられなかった」というイメージが強く残っています。
これからカネロがコバレフに勝って、GGGと再々戦して勝ったとしても、それでも「メイウェザーを捕らえられなかった」というイメージは消えず、かえって「メイウェザーはすごかった」という印象を持つだろうなと思っています。
カネロは文句なく素晴らしい戦績で、実力者であることは間違いないのですが、こんなこともあって、どうしても好きになれないのです…。
カネロ陣営は、コバレフのアンドレ・ウォードとの試合を見て「勝算あり」と見込んでいるのでしょう。
コバレフには”Krusher”ぶりを発揮して、「そうはいかないよ」というところを見せてほしいです。
書いた人
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スポーツを見るのも好きなトレーニングジャンキー。サブ3.5を目指す(あと2分ちょっと…)自称中級市民ランナー。
見る方では、海外サッカー、マラソン、トライアスロン、格闘技全般、NBA、ラグビーが主な守備範囲。テニスもMLBも陸上競技も好き。
公認会計士 税理士
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