バロンドールの選考基準は未だによく分からん…
2018年のバロンドール(Ballon d’Or)が発表され、ルカ・モドリッチが初受賞となりました。
モドリッチが選ばれたことには不満はないし、むしろ今年はレアルでCL優勝に貢献し、ワールドカップでクロアチアを準優勝に導いたモドリッチこそが相応しいと思っていました。
(W杯で優勝したフランスから選ぶべきという意見もあるでしょうけど、「誰か一人」となるとビミョー…)
が、過去の選考や今回の順位表を見ていると、選考基準に対しては「いまいちよく分からん」と感じる部分があります…
バロンドール=黄金の球
バロンドールとは、フランスの『フランス・フットボール』誌が創設した年間最優秀選手賞で、世界各国のサッカー記者による投票で選ばれるそうです。50年超にわたって選出されている権威ある個人賞です。
かつては「ヨーロッパ年間最優秀選手」として、ヨーロッパの選手に限定されていましたが、1995年からは地域的な制限がなくなり「世界最優秀選手」的な位置付けになっています。
FIFAが選ぶ年間最優秀選手とは一時期重なっていましたが(「FIFAバロンドール」というネーミングだった)、今はFIFAとは別に受賞者を決定しています。
スタンリー・マシューズやアルフレッド・ディ・ステファノの時代から続いている賞で、サッカーの個人タイトルとしては最高位にある賞と言っても華厳の滝…、いや、過言ではないでしょう。
ちなみに、バロンドールとは「黄金の球」という意味。
つまり「キン○マ」です。
ではなくて(笑)、黄金のサッカーボール型のトロフィーが贈られるのが特徴です。
「活躍」なのか「優秀」なのか?
上でサラッと「年間最優秀選手」という書き方をしましたが、これは日本語にした書き方です。
『フランス・フットボール』誌ではどういう基準で選んでいるのかが、未だによく分からずにいます。
具体的には、
「その年最も活躍した(輝いた)選手」
なのか、それとも
「その年最も優れている(上手い)選手」
なのかがよく分からないのです…
私がバロンドールの存在を知った1984年頃から25年くらいは、前者が選ばれていた印象がありました。
例えば、1986年の上位3人はベラノフ、リネカー、ブトラゲーニョ。
3人ともワールドカップ・メキシコ大会の優勝国ではなく、大会でハットトリックをして大活躍した選手です。
1990年の上位3人も、マテウス、スキラッチ、ブレ―メ。
ワールドカップ・イタリア大会優勝の原動力となった2人と、得点王になって一躍「時の人」となったスキラッチ。
ワールドカップイヤーでは、ワールドカップでの活躍(輝き)が重視されていて、その選定に納得感がありました。
(ホンネを言うと、ベラノフは意外だった…(^^))
でも、どうも近年は後者が選ばれる傾向にあるように感じるのです。
メッシとCR7の実力に疑問はありません。2人とも、今も最も優れた2人だと言えます。
ただ、「その年、最も輝いてましたっけ?」と思う年も少なからずあります。
例えば2010年。
ワールドカップではスペインが優勝。CLではインテルが優勝(バルサはベスト4敗退)。
なのに、なんでメッシ?
アルゼンチンって、ワールドカップでどうだった?
ドイツに0-4で負けた試合、メッシはどうでした?
全然腑に落ちないでいました。
スペインのイニエスタかチャビなら納得したのですが、メッシだったことに違和感ありありでした。
メッシとCR7のどちらかが受賞していた年が10年続きましたが、そのうち少なくとも2年は他の選手が相応しいと思っていました。
今年も上位選手を見ると、やっぱりよく分からん…
今年はモドリッチの受賞に納得感があるし、2位のC・ロナウド、3位のグリーズマンにも不満はありません。
かつてのような「最も活躍した(輝いた)選手」が選ばれる基準になったのかも?、とも感じられます。
しかし、上位30選手を見てみると、ちょっと……
なんで5位がメッシで、カンテが11位?
ハリー・ケインは10位?もっと上でもいいのでは?
ネイマールがなんで12位?13位のスアレスや14位のクルトワよりも活躍した?
等々、不可解なところがちらほらあります(苦笑)。
一つだけでもいいので選考基準の明文化がほしい
よく考えると、メッシとCR7が受賞を分けた期間は「FIFAバロンドール」だった頃と重なります。
今となっては、記者投票よりもFIFAによるプロモーション的な側面を優先していたのかもしれないなぁ、なんて思います。
まぁいいや。
もはや過去のことなので(笑)。
一つだけでもいいので、ハッキリした基準があればいいのになぁと思います。
例えば、「その年最も活躍した(輝いた)選手」のような。
とはいえ、今回はモドリッチが受賞でよかったです。
グリーズマンはアトレティコでCL制覇すれば受賞できるはず。
頑張れ!
書いた人
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スポーツを見るのも好きなトレーニングジャンキー。サブ3.5を目指す(あと2分ちょっと…)自称中級市民ランナー。
見る方では、海外サッカー、マラソン、トライアスロン、格闘技全般、NBA、ラグビーが主な守備範囲。テニスもMLBも陸上競技も好き。
公認会計士 税理士
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