MLB「サイン盗み」問題の動向が気になる。

雑感

ヒューストン・アストロズの「サイン盗み」疑惑が浮上してから「マジか!?」と気になっていたのですが、どうやらクロだったようで、どういう処分が下るのが気になっていました。

すでに以下のような処分等が出ているようですが、当時の主力選手(かつ現役選手)への処分がまだ出ていないので、どうなるのか気になっています。

・アストロズ(チーム)に500万ドルの罰金
・アストロズのルーノーGMとヒンチ監督の解任
・当時コーチだったレッドソックス コーラ監督の解任
・当時選手だったメッツ ベルトラン監督の解任

 

 

サインを盗んでいたとは…

ネットのニュース記事しか見ておらず、それ以上の情報を持っていないのですが、2017年シーズンに、相手バッテリーのサインを撮影していて、ベンチ裏通路の映像モニターからサインを解読して、何らかの形でバッターに教えていたそうです。
(バッターに教える手段は、ごみ箱を叩く音とか電子機器使用とかの疑惑があるようです)

 

2017年シーズンといえば、アストロズがワールドシリーズで優勝したシーズン。
ポストシーズンの勝ちっぷりも、LAドジャースとのワールドシリーズでの強さもインパクトが強烈で、

「すごいチームだなぁ」

と当時思っていました。

ダルビッシュ投手、前田投手のいる(いた)ドジャースに勝ってほしかったのですが、打線の勢いが素晴らしく、「こりゃ仕方ない…」と感じていました。

 

そのアストロズがサイン盗みをしていたとは…。

「マジかよ!」って感じです。
優勝した2017年シーズンだけでなく、その後の2018年、2019年シーズンも強かったので、「もしかして、ずっとやってたんじゃないの!?」と疑いたくなります。

 

サインは必要だけど、盗んじゃいけないのか?

野球でバッテリーがサインを出すのは必要だと思っています。
「バッターを打ち取るため」というのが主目的でしょうけど、「キャッチャーが確実にボールを捕るため」という安全面の理由もあるでしょう。

120~150km/h、超速い投手なら160km/hオーバーの剛速球が来るわけです。
「どんな球が来るか分からない」という状況だと危険です。プロテクターをしていても間違いなく痛いです。保護されていない箇所に当たれば事故レベルです。

 

サインは必要。じゃあ、盗んではいけないのか?なぜか?
そう考えると、「別にいいんじゃないの?」とも一瞬思います。

MLBでは明文化されていないようですが、いわゆる「Unwritten Rule」としてサインの盗み見を禁止しているようです。スポーツマンシップに反するとか、卑怯だというのがそもそもの理由なのかと(推測)。

ただ、それだけではなく、試合時間の短縮のためにも必要なのだろうなと思っています。
サイン盗み可能だと、サインは複雑化していくでしょう。そうすると、サインのやり取りにも時間がかかるようになります。ヘタすると、1球投げるのに1分以上かかるかもしれません。
ただでさえ試合時間が長くなりがちなので、「サイン盗みはしない」という紳士協定というか暗黙のルールを設けておいた方がスムーズだろうと思うのです。

MLBで「Unwritten Rule」になっているのは、明文化すると「どこまでの行為がOKで、どこからがNGなのか」という議論になるからなのだろうと思っています。
会計基準でも細かく厳格にルールが定められているアメリカなので、明文化するとなれば、それはそれで面倒なのだろうなと(苦笑)。

 

処分について思うこと

今後、選手に対する処分が出るかもしれないし、当時の成績についても「タイトルを剥奪するか」といった問題も出てくるでしょう。

成績について、

「2017年のワールドチャンピオンを取り消すべきだ」
「選手の個人タイトルを剥奪すべきだ」
「選手の殿堂入り資格をなくすべきだ」

といった意見がある一方で、

「それはやりすぎだ」
「取り消してもしょうがない」

といった意見もあるようです。

 

個人的には、もう取り消してもしょうがないかなぁと。
今となっては、あの優勝の瞬間の盛り上がりや、試合の熱さ・面白さを消しようがありません。

その代わり、2017年シーズンのアストロズ優勝については「*(アスタリスク)」付きで残せばいいんじゃないかなと。

「アストロズが優勝したけれど、こういうことがあったんだよ」

というのを今後も残す意味で。
ワールドシリーズで敗れたドジャースを繰り上げにしてもなぁ…と思うのです。

 

個人タイトルについては、影響の程度が分からないし検証しようがないので、そのままかなと。
その代わり、殿堂入りの選考には影響させた方がいいかなと思っています。

MLB通算ホームラン記録を持つバリー・ボンズや、サイヤング賞を7度も受賞しているロジャー・クレメンスが、未だに殿堂入りできないのです(理由はググってね♪)。
当時のアストロズ選手がキャリアを終えた時、そのぐらいの「負の財産」を持つのは当然かなと。
(「選手」といっても、投手はほとんど関係ないか…)

いずれにしても、処分をどうするのかに注目しています。
今後同じようなことが起こらないようにするためには、厳罰化するのもアリだと思いますが、他の違反に対するペナルティとの兼ね合いもあるし、難しそうですね…。

 

 

書いた人

ダイ
ダイ
スポーツを見るのも好きなトレーニングジャンキー。サブ3.5を目指す(あと2分ちょっと…)自称中級市民ランナー。
見る方では、海外サッカー、マラソン、トライアスロン、格闘技全般、NBA、ラグビーが主な守備範囲。テニスもMLBも陸上競技も好き。
公認会計士 税理士
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