New WRの「GOAT」にいい刺激をもらった週末

ランニング、マラソン

この連休はいろんなスポーツで大きなイベント(出来事)があり、マラソンに向けたトレーニングをしながらもあれこれ見ていました。

その中でも一番強烈だったのは、やっぱりベルリンマラソン。
レベルは天と地ほどの差があるけれど(苦笑)、自分のトレーニングへのいい刺激になりました。

 

 

やっぱりマラソン界のGOAT

エリウド・キプチョゲがやってくれました。

自身の持つ世界記録を30秒縮める2:01:09。
1kmあたりの平均ペースは2:52…(汗)。

 

私はネットで中継を見ていました。

最初の5kmを14:14で通過して、その時点で

「スゲー!間違いなく狙ってる!」

と思ったのですが、その後も

10km 28:22
15km 42:32
20km 56:44

ときて、ハーフは59:51。
フルマラソンのレースですが、ハーフマラソン日本記録を上回っていました(汗)。

そして

30km 1:25:40
40km 1:54:53

という感じでした。

 

40kmからのラスト約2.2kmも6:16という、とんでもないペース。
39~40kmだけ3:11にペースが落ちていたので、この時が一番苦しかったのかと。
(私は1000m走でも3:11は厳しいです…(^^;))

 

キプチョゲの走る姿を見ていると、「かっこいい」を超越して神々しさすら感じます。
身体に余計な力が一切入っておらずリズムは一定で、表情も終始穏やか。
「長距離走はこうやって走るといいんだよ」と言われているような感じになります。

常々キプチョゲはマラソン界のGOAT(Greatest Of All Time)だと思っていましたが、やっぱりGOATでした。

 

「Good job!」な立役者もいた

今回のベルリンマラソンには日本人選手も何人か参加していたのですが、スタートした時から終始キプチョゲにしか注目していませんでした(苦笑)。
キプチョゲのいる先頭集団に日本人選手が一人でもいたら「おっ!」と思ったかもしれないですが、ペース的に厳しいので第2集団以降にいたのでしょう。

 

キプチョゲが走る先頭集団を見ていて思ったのは、

 

「こりゃ、ペースランナーも相当のレベルじゃないと務まらんぞ」

 

ということでした。

 

スタートからずっと1kmあたり2:52前後のペースで走るわけです。
10,000m走を28:30以内で走れて、かつ、そのペースで25km走りつづけられないといけません。
エリートランナーの中でも一握りの選手にしか出来ない高難度タスクです(苦笑)。

実際、キプチョゲが初めて2時間1分台を出したベルリンマラソン2018では、3人いたペースランナーがハーフ(中間点)あたりですでに1人だけになっていたし(しかも残った一人は超必死だった…)、今回も3人いたペースランナーは23km手前で1人になってしまっていました。

ハーフを59分台で走らないといけないのだから、そりゃ余裕なんてありませんね…。

 

最後の1人は25km地点でお役御免になっていましたが、やはり走り切るのに必死な感じでした。
多くのレースでは30kmぐらいまでペースランナーがいるものですが、今回のような超高速レースでは25kmまで引っ張るのがペースランナーの限界なのでしょう。

個人的にペースランナーに「Good job!」と言いたかったです(笑)。

 

それともう一つ。
ベルリンマラソンでは、エリートランナー(の中でも一部? )に「ボトルマン(またはボトルクロース Bottle Claus)」なる給水ボトルを手渡しする人がいました。

 

キプチョゲを初めとするエリートランナーは、テーブルに置かれている専用ボトルを各自でピックアップするのではなく、ボトルマンから手渡しで専用ボトルをもらって給水をしていました。

 

このボトルマンの活躍も見事でした。
給水を行う各地点に別々の人がいるわけではなく、たとえば「キプチョゲの担当はこの人、マーク・コリル(2位だった選手)の担当はこの人…」という感じで各選手に一人ずつ割り当てられているようで、そのボトルマンはたとえば5km地点で渡し終えたら、すぐに次の10km地点までロードバイクで一足先に移動して次のスタンバイをして…というのを繰り返していました。

 

万一手渡しに失敗して給水できなければランナーは動揺するし、タイムにも影響しかねないので責任重大です。

でも、見た限りでは失敗することなく、上手く渡しているようでした。

これまた「Good job!」でした。

 

「給水を手渡しするって、どうなの?」と言う意見もあるでしょうけど、私は「いいんじゃない?」と思っています。
集団で給水所に取りに行くと失敗の可能性だけでなく、混雑で接触・転倒の危険があります。
公平性(ボトルマンがいる・いないの差)に関しては、「だったら、自分もボトルマンがついてもらえるくらいのトップレベルになればいいじゃん」ということで(笑)。

YouTubeにキプチョゲのボトルマンをフィーチャーした動画がありましたが、これを見るとボトルマンも素晴らしい活躍をしていたなと感じます。
この動画も見ていて素晴らしいなと感じます。

 

次週へつづく

ベルリンマラソンのキプチョゲの走りに、刺激をもらいました。
10月からのレースに向けて、よりいっそう気合いを入れようと思います。

 

次週はロンドンマラソン。
ケネニサ・ベケレ、モー・ファラー、そして日本から鈴木健吾選手が参加します。
ロンドンもまた高速コースなので、好記録に期待したいです。

ケネニサ(40歳!)は2時間1分台を出せるか?
ファラーには2時間3分台で(可能ならもっと速く)走ってほしい!
鈴木選手は日本記録更新なるか?

このあたりに注目したいです。