デカいのも才能。GKを強化するなら考慮してほしい1つのこと

サッカー

サッカーワールドカップ2018ロシア大会での日本代表の試合が終わり、「さあ、これから!」という話も出てきているようです。

その中で、若手GKの育成・強化を課題の一つに挙げている現役選手もいたようでした。
GKは特殊なポジション。スキルや運動能力、反射神経といったフィジカルと、冷静さや速断力、注意深さ、飛び込む勇気といったマインドの両方が大事です。併せ持っていないと務まらないポジションです。
それだけに、GKはこれから更にチームとしてステップアップするにあたってとても大事だと思っています。

 

ただ、私の中では、若手GKを育成・強化するにあたって考慮してほしいなぁと思うポイントが一つあります。

 

 

デカさ!

それはGKの体格、特に身長です。

歴代日本代表のGKは身長180cm~185cmが多く、ごくまれに楢崎選手(187cm)や前川和也さん(189cm)といった、日本人としては大型のGKがいました。

が、近年のワールドクラスのGKを見ていると、それでも「そんなに大型ではない」と言わざるをえません……

ジャンルイジ・ブッフォン(イタリア) 190cm
ジャンルイジ・ドンナルンマ(イタリア) 196cm
マヌエル・ノイアー(ドイツ) 193cm
ダビド・デ・ヘア(スペイン) 193cm
ペトル・チェフ(チェコ) 196cm
フェルナンド・ムスレラ(ウルグアイ) 190cm
ティボ―・クルトワ(ベルギー) 199cm
アリソン(ブラジル) 193cm
ダニエル・スバシッチ(クロアチア) 191cm
カスパー・シュマイケル(デンマーク) 190cm
ロビン・オルセン(スウェーデン) 198cm
ヴォイチェフ・シュチェスニー(ポーランド) 195cm

 

身長190cm台のGKが多いです。

もちろん、下記のような180cm台(190cmに満たない)有名選手もいます。

マルク=アンドレ・テア・シュテーゲン(ドイツ) 187cm
ウーゴ・ロリス(フランス) 188cm
エデルソン(ブラジル) 188cm
ルイ・パトリシオ(ポルトガル) 189cm
ギジェルモ・オチョア(メキシコ) 185cm
イケル・カシージャス(スペイン) 185cm
ケイロール・ナバス(コスタリカ) 185cm
イゴール・アキンフェエフ(ロシア) 185cm
ダビド・オスピナ(コロンビア) 183cm
ヤン・オブラク(スロベニア) 186cm

 

180cm台でもワールドクラスのGKはけっこういるのですが、挙げてみると、やっぱり反射神経やジャンプ力、腕のリーチの長さ等々が人並外れていて、それを最大限に活かしている印象があります。

身長180cm台であっても「180cm台後半」であってほしいし、その場合、フィジカルが抜群に優れている必要があると思うのです。

 

大型FWが増えた今、CBもGKも大型化が必要

ひと昔前なら、身長180cm前後でも世界的に活躍したGKがたくさんいたし、ホルヘ・カンポスにいたっては「ほんとのところ、何センチ?」と聞きたくなるような(笑)背の低さでした。
(その代わり、フィジカルは半端なかった)

 

一方で、近年は身長180cm台後半~190cm台のワールドクラスのストライカーが何人もいます。

ズラタン・イブラヒモヴィッチ 195cm
ロメル・ルカク 190cm
オリビエ・ジルー 193cm
マリオ・マンジュキッチ 190cm
ロベルト・レヴァンドフスキ 185cm
エディンソン・カバーニ 188cm
クリスティアーノ・ロナウド 185cm
ハリー・ケイン 188cm
等々。

デカいFWをセットプレーなどでディフェンスするには、CBだけでなくGKも大柄な選手の方が間違いなく良いです。

もちろん「デカいは正義」、「デカければそれだけでいい」というわけではないですが、上に挙げたストライカーは揃ってフィジカルが凄いです。同じような身長だと、負けてしまう可能性があるんじゃないかと。

 

デカさも才能の一つ

デカいというのも一種の才能だと思っています。
自身の努力だけでどうしようも出来ないものです。

その意味で、「デカい」という恵まれた才能を持った若手GKが、それを武器に育成・強化され、将来的に日本代表のゴールマウスを守る存在になってくれればなぁと思います。

190cm以上のGKを何人も揃えるのは難しいでしょうけど、登録GKが3人いるなら、せめて1人でもいたらいいんじゃないかと思います。