ウォード vs コバレフのダイレクトリマッチ。予想通りでもあり予想外でもあった

ボクシング

昨日書いた自分の中の「運動会」に集中していたため、この週末にアンドレ・ウォード vs セルゲイ・コバレフのダイレクトリマッチがあったことをすっかり忘れていました(苦笑)。

結果を先に知ってしまい、後で試合を見てみました。

ウォードのコバレフへのローブロー疑惑もあったようですが、試合映像を見て「やっぱりウォードの勝ちじゃないの?」と思いました。

 

 

試合は終始ウォードがコントロールしていた

初戦を見た後に、「リマッチがあったとしても、ウォード有利だろうなぁ」みたいなことを書いていました。
コバレフの強さを肌で感じたウォードが、次はしっかり対策を練って臨むだろうと思ったからです。

 

実際、そんな予想通りの展開になったと思いました。

コバレフに思い切り良くパワーパンチを出させないように、ウォードがうまく出鼻にジャブを出したり、上体をよく動かすなどしていました。
コバレフも捕えるのが難しそうで、見るからに攻めあぐねている様子でした。
まるで前回の試合の後半のような。

ウォードはコバレフに容易に攻めさせないようにするのと同時にカウンターも狙っている素振りも見せていたので、コバレフが少し慎重になっているような印象もありました。
(もしかしたら、単にコバレフのコンディションが悪かったのかもしれないけど)

とにかく8Rで試合が終わるまでの間、終始ウォードが試合をコントロールしていた印象でした。

 

「ローブロー疑惑」について

試合後、コバレフ陣営はウォードによるローブローがあったのにレフェリーが止めてくれなかったとの主張をしていたようです。
ネットでも「あれ、ローブローじゃねぇの?」的なコメントもいくつか見られたので、その辺も注意して見てみました。

 

「ローブローじゃねぇの?」っていう攻撃は、まず第2Rにありました。

レフェリーがいったん試合を止めてウォードに注意したやつ。
アレは確かにローブローだと思いました。
レフェリー、ナイスジャッジでした(笑)。

 

次にあったのは第7R。
これもレフェリーがいったん試合を止めました。
ただ、これはローブローじゃないと思いました。

 

そして最後の第8R。
ボディへの執拗な連打でコバレフの動きが止まって試合が終わったのですが、自分が見た限りではローブローが原因ではないように思いました。

 

ローブローは、「トランクスのベルト部分よりも下への攻撃」です(Wikipediaより)。
英語でも「Below the belt」という言葉があり、ベルト部分より下へ攻撃することによる反則行為です。

今回の試合では、コバレフのトランクスの急所部分にあった「HUBLOT(ウブロ)」の文字あるいはその下への攻撃だったらローブローだと考えていたのですが、ウォードの攻撃はほぼ全てがベルト部分への攻撃だったように見えました。
(もしかして、一発ぐらいはローブローだったのかなぁ?)

最後にストップされる前に、ウォードの右ストレートをまともにアゴにもらってグラついた場面があったので、そこでしんどくなったんじゃないかなぁと。

ベルト部分とはいえ、急所に近い部分に何発もパンチをもらっていたので、コバレフがあの攻撃を嫌がっていたのは間違いないでしょう。
ただ、「ローブローのせいで負けた」という主張は「どうだろうなぁ?」と思いました。

 

「コバレフのTKO負け」も「ウォードのTKO勝ち」も意外

ウォードに負けるまで31戦30勝1分けで26KOもしていたコバレフがTKO負けしたのも驚きでしたが、それと同じくらいウォードがTKO勝ちしたことも驚きでした。

ウォードが世界チャンピオンになってからKO勝ちしたタイトルマッチはほとんど記憶になく(あったっけ?)、基本的に「判定上等」の選手だし、激しい打ち合いが好きなファンには好まれない選手です。

技術が高い分、「塩分」も濃い目なボクサー(苦笑)。

 

ローブローの件は、もうちょっと論争があるかもしれないけれど、個人的に今回はコバレフの方がイマイチだったという方が強いです。
あそこでレフェリーがローブローを指摘して試合を続行しても、判定で負けていただろうと思います。

ウォードの巧さが目立った試合でした。

 

 

書いた人

ダイ
ダイ
スポーツを見るのも好きなトレーニングジャンキー。サブ3.5を目指す(あと2分ちょっと…)自称中級市民ランナー。
見る方では、海外サッカー、マラソン、トライアスロン、格闘技全般、NBA、ラグビーが主な守備範囲。テニスもMLBも陸上競技も好き。
公認会計士 税理士
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