イグアインの移籍を「裏切り」だとは思わない

ゴンサロ・イグアインがナポリからユベントスへ移籍することが決定しました。
16年前のルイス・フィーゴのバルサ→レアルの時のような「禁断の移籍」となり、それに関して「裏切りだ」とか「最近のサッカー選手は遊牧民のようだ。彼らは心でなく、金に従うんだ。」といった批判もあるようです。

心情的には分かるし、ナポリファンや関係者にとっては残念なことだと思います。

でも、「裏切り」だとは思いません。

選手は文字通り「人それぞれ」

「最近のサッカー選手は遊牧民のようだ。彼らは心でなく、金に従うんだ。」というのはトッティのコメントです。

トッティ、イグアインの高額移籍に「最近のサッカー選手は遊牧民のよう」と物申す!

トッティはずっとローマ所属なので、現役選手の中では数少ない「苦言を言える人」だし、トッティがそう思うこと自体にどうこうはありません。

でも、選手のバックボーンはいろいろなので、「金に従う」ことがいいことなのか悪いことなのかは何とも言えません。

サッカー選手には、幼少期貧しい家庭で育った人が多いです。ペレやマラドーナがそうだったし、CRもメッシもそうでした(他にもたくさんいるでしょう)。少年時代から「プロ選手になって活躍して、親に裕福になってもらいたい」という思いで頑張ってきた選手もいるはずです。生活が大変ではなかったとしても、親に大なり小なり苦労をかけた選手なら誰もが思うことではないかと。

現在すでにそれなりの高額収入を稼いでいて、親への「恩返し」ができている選手もいるでしょうけど、「もっと!」と思う選手も当然いると思います。

ファンなら心情的に同じチームで長い間活躍してほしいと思うでしょう。選手自身も環境に恵まれていれば現チームにいたいと思うでしょうし。

でも、年俸はプロ選手に対する評価の重要な一要素であり、より高額のオファーを受けたということは、今以上に評価してくれているチームがあるということでもあるので、気持ちが揺らぐ(さらには移籍を決断する)ことだってあると思います。

それに、サッカー選手としては「より多く勝ちたい」「優勝したい」という思いもあるでしょう。

「現チームで頑張っているけど、どうしてもタイトル獲得には届かない…」「これまでチームでタイトルを獲得したことがほとんどない…」という時に、強豪(かつ競合)チームからオファーを受けて「最強チームを作ろう!」的な誘いを受ければ、やっぱり考えてしまうんじゃないかと。

チームスポーツなので、個人の力にはやっぱり限界があります。

得点王やバロンドールといった個人タイトルを獲得していても、チームとしてのタイトルがないのはやっぱりキャリアとして寂しさを感じるでしょう。
(その意味でも、今年CR7がダブル制覇したのはとてつもなく大きい)

イグアインの場合、お金の方の魅力もあったのでしょうけど、同時に勝ちたいというのもあったんじゃないかと思います。ナポリはあと一歩のところでスクデットに届かなかったし、アルゼンチンはコパアメリカでもW杯でも勝てないし……

さらにイグアインに関して言えば、仮にずっとナポリで活躍したとしてもマラドーナを超えることはできません。「セリエA連覇プラスCLベスト4」ぐらいを実現しない限り、マラドーナのように永く称えられることはないでしょう。

なので、「ナポリ以外で絶対的な存在になろう」と思っても仕方ないと思います。

ナポリがもっと高額の移籍金にしていれば…

そもそもの話ですけど、ナポリがイグアインに対する移籍金として9000万ユーロ(でしたっけ?)と設定していて、それをユーベ側が支払うことにしたから移籍が成立したはずです。

「そりゃあムリっすよ…」ってユーベ側が思うレベルの金額にナポリ側が移籍金を設定していれば移籍はなかったわけで、ナポリ側が「裏切りだ!」って言うのは違うんじゃない?と思います。

移籍金って、「これだけ払うんなら移籍を認めてやる」っていうものだし。

大物選手の移籍は不可避

ドライな見方をすると、選手の移籍も「取引」の一つなので、売る側と買う側の需給が一致すれば成立します。そう考えると、どんな選手でも移籍は不可避だと思います。

トッティはこのまま「生涯ローマ」でしょうし、他にも今現役の選手の何人かはずっと同じチームでキャリアを終えるでしょう。でも、それは極めて異例なことだと思った方がよいでしょう。

心情的には残念に思う移籍もあるけれど、「移籍は失敗だった…」っていうケースは意外と少ないので(F・トーレスとかゲッツェとかファルカオとかのようなケースもありますけど…(^^;))、この先どうなるか見ていきたいです。

もし自分がナポリファンだったら、イグアインにはユーベでの活躍を期待します。

もちろん「ナポリ戦では活躍するんじゃねえぞ!」って思うでしょうけどね(笑)

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ダイ

ダイ

1975年1月生まれ。スポーツを見るのもやるのも大好きな41歳。サッカーではGKからFWまで全ポジションに対応(もちろんアマチュアレベルで(笑))。ボクシングではディフェンス重視のアウトボクサー。フルマラソンはサブ4。東京マラソン10年連続ハズレ中…BlackBerryとOAKLEYサングラスを愛用。 公認会計士 税理士