ドーピング、ダメ!映画『疑惑のチャンピオン』を見た

雑感

公開決定が発表されてから「ゼッタイ見たい!」と思っていた映画『疑惑のチャンピオン』を、ようやく見ることができました。

公開から約3週間経ってのことでしたが(苦笑)、かつてのランス・アームストロングファンで、アームストロングを一時期英雄視していた自分にとっては見応え十分でした。

 

 

キャストが実際の人ソックリ

まずインパクトを感じたのは、出演者が揃いも揃って本物ソックリだったことでした。

ランス・アームストロング役のベン・フォスターが特に似ていたけれど、フロイド・ランディス役も、ミケーレ・フェラーリ医師役も、ヨハン・ブリュイネール役も、「ソックリさんを揃えてるの?」っていうぐらいに似ていたので、本人による再現を見ているような感じさえしました。

 

固有名詞は映画に出てこなかったけれど、

「この人はジョージ・ヒンカピーかな?」

「あれはロベルト・エラスだな」

「あ!ヤン・ウルリッヒだ!」

とか、固有名詞のない選手まで似ている人をキャスティングしていたのは良かったです。
かつてのファンとしては(笑)。

 

そこがまた、見応えがあったポイントだったかなぁと思います。
全然似ていない人だったら、ただの物語っぽくなってしまうし。

 

敢えてダメ出しするなら、アルベルト・コンタドール役は全然似ていなかったです。
鈴木亜久里さんの方がコンタドールに似ているんじゃないかと(笑)。

 

『疑惑のチャンピオン』という邦題はイマイチ(苦笑)

詳細は書きませんが、映画ではランスとチームメイトが禁止薬物を投与しているシーンもありました。

ひと言で言うと、「そこまで抜かりなくやってたのか…」という感じでした。
(だからこそ当時バレなかったのでしょうけど)

 

映画での薬物投与のシーンやストーリーは、USADA(全米アンチドーピング機関)の調査レポートに基づいているそうなので、全部が全部真実かは分からないけれど、かなり生々しいというか真実味を感じる内容でした。

映画の原題は『The Program』。
まさに「プログラム」通りの薬物投与やドーピング対策でした。

ドーピングで陽性反応があった時の主催者側との駆け引きや、アームストロングが一人で記者会見の練習しているところ等も「プログラム」通りにこなしている感じでした。

 

そんなわけで、『The Program』というタイトルがすごくしっくりくるので、邦題の『疑惑のチャンピオン』というのはちょっとイマイチだなぁと(苦笑)。

もう「疑惑」じゃないし(笑)。

 

同時に、ずいぶん前に購入したこのDVDには「ツール7連覇の秘密」はなかったんだな、と(苦笑)。

 

 

ドーピングの力はあっただろうけど、それだけでチャンピオンになれたわけでもない

映画を見る前から思っているのは、「ドーピングだけでチャンピオンになれたわけではない」ということです。

一度も大ケガにつながるような落車をしなかったし、トラブル(他チームの選手の落車等)に巻き込まれることもなかったという幸運(危機回避能力?)がなければ、ツール・ド・フランス7連覇はできなかったでしょう。

 

今年のツールで3度目の優勝をしたクリス・フルームも、落車トラブルによって連覇が途絶えてしまったし、今回も一度落車して苦しみながらの優勝だったので、やっぱり「運」も重要です。

 

ドーピングは100%ダメなことだけど、7年間大きなアクシデントなく連覇していたことに目を向けると、ものすごく強運の人でもあったんだなぁと改めて感じます。

 

当時のツールを映画の後に見るのも興味深いかも

映画では「○○年の第○ステージ」での出来事を描いたシーンもありました。

そんなところを見てから、実際のツールのビデオ(DVD)を見るのも面白いかもしれません。
「ああ!あの時のやつか!」っていう実際のシーンが見られそうだし、映画を見た後に見ることで新しい発見もあるかもしれません。

 

というわけで、時間を見つけたら一度当時のDVDを見てみようかと思います。

 

今年のツールが終わったばかりなのに、10年以上前の大会を振り返ることになろうとは……(苦笑)

 

 

書いた人

ダイ
ダイ
スポーツを見るのも好きなトレーニングジャンキー。サブ3.5を目指す(あと2分ちょっと…)自称中級市民ランナー。
見る方では、海外サッカー、マラソン、トライアスロン、格闘技全般、NBA、ラグビーが主な守備範囲。テニスもMLBも陸上競技も好き。
公認会計士 税理士
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