なぜMLBだけ選手のオリンピック参加に非協力的なのか考えてみた

今年のリオ五輪に向けて、バスケ米国代表の候補メンバー30人を発表したそうです。

MLBとは正反対 五輪V3へ米男子バスケが“ドリームチーム”

今回リストアップされた30人から正式な代表メンバーの12人が選出されるのですが、個人的に気になったのは「MLBとは正反対」という見出しでした(笑)

確かに、野球では過去に五輪の正式種目だった頃も、MLBのベストメンバーが組まれたことがありません。「大学選抜」とか「マイナーリーグ選抜」のようなメンバーだったのではないでしょうか。

MLBが立ち上げたワールド・ベースボール・クラシックでさえも「ガチのベストメンバー」とまではいかず、一部の大物選手が参加を見合わせていたので、なかなかNBAやNHLのような「ドリームチーム」と言えそうなワクワクするチームができません。

選手のケガやコンディションが心配だというのが第一の理由でしょうけど、「なんでだろう?」というのをもう少し考えてみました。

MLB(機構)よりオーナーの方が立場が強い

一部チームからの参加辞退のケースはコレでしょう。

選手の活動に関しては、所有権というか承諾権があるのはオーナーなので、MLB(機構)側が「ドリームチームを組みたい!」と言ってもオーナーが「ヤダ!」と言ったらダメなのでしょう。

日本人選手でもシアトル・マリナーズのイチロー選手はワールド・ベースボール・クラシックに参加できたけど、ニューヨーク・ヤンキースの松井選手は参加を辞退した理由がまさにこれです。

チームのオーナーにとっては選手のコンディションへの影響が最大の心配事だと思うので、「ヤダ!」という気持ちも分かります(10億円を軽く超えるような年俸を支払っているわけだし…(^^;))

まして五輪は、MLB(および各チーム)の収益に直接貢献するわけではないし、選手に「無理するなよ」と言っても絶対無理するでしょうし(苦笑)

「投手の肩は消耗品」という考え

「野手は良くても、投手はダメ」というケースがあるなら、理由はコレでしょう。

ワールド・ベースボール・クラシック等の国際大会でも投手の球数制限(上限)があるくらい、投手の肩の消耗にはナーバスです。人間が一生のうちにボールを投げられる数には一定の限界があるという、人間の心臓の心拍数みたいな考え方もあるようなので(それが正しいかどうかは分からないけど)、リーグの公式戦ではない五輪等の大会で投手の肩を消耗されるのには抵抗があるのだろうなと思います。

おそらく米国の野球関係者からすれば、日本の高校球児のような120球以上の連投なんてありえないのでしょう(苦笑)

使用するボールの違い

MLBとNPBで使用するボールに違いがあるのと同様に(メーカーも違うし、重さも大きさも微妙に違う)、五輪で使用するボールもまた違うものなのかなと。そうすると、投手のボールを握った感触とか感覚が狂ってくるので、下手にあれこれ違うボールを扱いたくないというのはあると思います。

イチロー選手が他の選手のバットで素振りしない(グリップを持つことすらしない)のと同じで、投手のボールに対する感覚というのはすごく大事なはずです。

この点、バスケも使用球がNBAと国際ルールで違うけれど(NBAのボールの方がほんの少し小さい)、対応しやすさの違いもあるのでしょう。「バスケで大丈夫だから野球でも大丈夫」とは一概には言えないのだろうと思っています。

米国だけが強くなるわけではない

多くの人がご存知でしょうけど、MLBには米国人だけでなくプエルトリコやカナダ、ドミニカ、キューバ、ベネズエラ等の選手もいて、有名なスラッガーや剛速球投手は米国以外の国籍の選手にも多いです(例:アルバート・プホルス、デビッド・オルティズ、ミゲル・カブレラ、アロルディス・チャップマン、フェリックス・エルナンデス等々)

なので、MLB選手を解禁して惜しみなく出したとしても、米国がメダルを獲れるかどうか分かりません。

というか、米国大陸予選だって分からない……(汗)

「一発勝負」だからコワイ

MLBのような162試合のレギュラーシーズン&3勝または4勝先取のポストシーズンとは違い、五輪は(ワールド・ベースボール・クラシックも)「一発勝負」です。実力的に「10回やれば9回勝てる相手」とやっても、「残りの1回」が五輪にやってくる可能性はあります。

MLBのトップ選手で固めたのに金メダルが日本とか韓国、台湾になったら、MLBの威信は激減です。MLBで「ワールド・シリーズ」とか「ワールド・チャンピオン」なんて言えなくなります。「フッ。オリンピックで負けたくせに」ってなるはず。

バスケのNBAでも同じようなシーズン制で、五輪は「一発勝負」ですが、競技の性質上、選手、特に投手のその日の調子のような要素に左右されないので、「負けてしまうリスク」は少ないのかなぁと思っています。

やっぱりちょっと難しそう…

少し考えたら、けっこう出てきました。見当違いのこともあるかもしれませんが、図星なものもあることでしょう(笑)

そして、「やっぱり野球でガチンコの国際大会は難しそうだなぁ」という結論になりそうです(苦笑)

五輪ではムリでも、せめてワールド・ベースボール・クラシックでは実現してほしいなぁと思うのですが……

【余談】

「ワールド・ベースボール・クラシック」を「WBC」と略しませんでした。

自分にとっては「WBC」と言えば、「World Boxing Council」なので(笑)

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ダイ

ダイ

1975年1月生まれ。スポーツを見るのもやるのも大好きな41歳。サッカーではGKからFWまで全ポジションに対応(もちろんアマチュアレベルで(笑))。ボクシングではディフェンス重視のアウトボクサー。フルマラソンはサブ4。東京マラソン10年連続ハズレ中…BlackBerryとOAKLEYサングラスを愛用。 公認会計士 税理士