「PKをど真ん中に」を、データとキッカーとGKの視点で考えてみた

昨日から読んでいる本の中に、『「PKを蹴る方向」も合理的に決められる』というパートがありました。

「なるほどねぇ~」と思う反面、「これって簡単なようで難しいよなぁ……」とも思います。

蹴る方向は大きく分けて3つから

書くまでもないですが、PKに限らずシュートを蹴る方向は最も大きく分けて3つからの選択になります。

右か左か正面か、です。

高めに打つか低めに打つか、速いシュートか軽いシュートか、曲げるか曲げないか無回転か、等々オプションはいろいろあるにせよ、「蹴る方向」は3択でしょう。PKの場合、GKしか相手がいない、ゴールとペナルティスポット(蹴る場所)からの距離は11m、蹴る場所を変えられない…と、シチュエーションが決まっているので、そんなオプションも限られます。

そのため、キッカーは少なくとも「蹴る方向」を決める必要があります。

右か左か正面か、どれがベストか?
当然ですけど、GKの裏をかくのがベストです。

GKも3つからの選択になる

一方、GKもどうするかは基本的に3択です。

右に飛ぶか、左に飛ぶか、動かないか(正面に来ると読むか)、です。

PKの場合、キッカーが蹴ってから反応するようではボールに追いつけない可能性が高いです。そのため、「エイッ!」と上記から決めて、キッカーが蹴るのと同時に動くのが基本です。

当然ですが、キッカーが蹴る方向と同じ方向に反応するのがベストです(じゃないと止めるのが難しい)。

GKはこう動くらしい

その本によれば、GKが動く確率はこうなっているそうです。

(キッカーから見て)左に飛ぶ確率:57%

(キッカーから見て)右に飛ぶ確率:41%

(正面に来ると見て)動かない:2%

「動かない」は「キック後に反応する」も含むのかもしれないけど、ほとんどの場合、GKは動くようです。

また、この本によると、ど真ん中に蹴ったキックはサイドを狙うよりも成功率が7%高いという裏付けがあるようです。

そんなわけで、本の中ではど真ん中がベストチョイスのようです。

「ど真ん中は失敗しやすい」というデータもある

しかし、他方でこんなデータもありました。

過去7シーズンを振り返ると、右足のPKの方が左足より成功率が高かったこと、そして中央に蹴ると最も失敗しやすいことが判明した。

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中央に蹴った場合、左足で10本中6本、右足で33本中15本が失敗に終わっている。これはいずれも全体の平均失敗率である24%を大きく上回っている。左右のいずれかに蹴った方が成功する可能性ははるかに高い、というわけだ。

この記事の「失敗」には、GKによるストップも含まれているようです。なので、「GKに読まれた」や「コースが甘かった」も失敗原因のようです。

しかし、「読まれた」や「コースが甘かった」というのは、左右に蹴っても同じこと。

そこで「ど真ん中に蹴る場合、どう蹴るのがよいか?」を考えることにしました。
(結果的に、左右に蹴る場合にも同じことが言えそうですが……)

ど真ん中も意外と難しい・・・

「なんでキッカーはど真ん中に蹴らないの?」という素朴な疑問に対するキッカー側の心理(真理?)を書いているのがこの本なのですが(ネタバレしたらよくないので詳しい内容は書きません♪)、キッカーの立場に立つと、ど真ん中に蹴るのって意外と難しいです。

GKは、キッカーの蹴る方向を読んで左右どちらかに飛ぶ場合でも、ゴール隅まで対応できるように目いっぱい飛ぶか、敢えて足を残して大きく飛ばないか、を考えます。

相手が正面に蹴れば、残した足でストップできるからです。

キッカーもそれは分かっているので(そのはず)、ど真ん中と言っても高さやスピードは考えないといけません。

身長180cm(公称)のアマチュアGKのハシクレである私が足を残して飛んだ場合に、ど真ん中のシュートでも反応できそうなのは、せいぜい自分の首から下ぐらいの高さではないかと思っています。150cm~160cmぐらいかなと(仮で160cmに設定)。

そうすると、高さは160cm~244cm(クロスバーの高さ)がベストです。

なるべく高めのシュートが良いのです。

でも、これが難しい(苦笑)

高めを狙うと、フカしてしまってクロスバーを越えてしまうリスクがあるのです。特にPKのような緊張感が高い場面では、そうなってしまいがちです。過去にもそういう失敗をした有名選手を何人も見てきました。

なので、ど真ん中に蹴るにしても、それなりの技術が必要です。
ど真ん中に蹴るなら、

  • 高さは160cm~244cmの範囲内
  • 相手GKに「ど真ん中に蹴ってくるぞ」と読まれないようにする
  • 軽いキックよりも強いキックの方がベター

って感じでしょうか。

サラッと書きましたけど、難しいです(苦笑)

まとめ

データ上は、GKの動きから見ればど真ん中に蹴るのが良いようですが、失敗リスクは高いようです。ただ、失敗する理由は狙いすぎてフカしてしまったか、ビビッて手堅く蹴ったらコースが甘かったか、GKに読まれたかのいずれかのようです。

ど真ん中に蹴るなら、

  • 高さは160cm~244cmの範囲内
  • 相手GKに「ど真ん中に蹴ってくるぞ」と読まれないようにする
  • 強めのキック

なのでしょう。

これを実際にできるようにするには……、練習するしかないですね(苦笑)

何度も練習して自信をつける。それしかないかな、と。

そうやって考えると、過去に大きな大会でど真ん中、しかもゴールの天井に蹴って成功させた選手は、技術もメンタルも凄いなぁと改めて感じます。

  • 86年のヴィンチェンツォ・シーフォ(W杯 vsスペイン)
  • 86年のヤニック・ストピラ(W杯 vsブラジル)
  • 06年のジネディーヌ・ジダン(W杯 vsイタリア)

とか(古いけど…(^^;))。

クッキアイオ(cucchiaio。チップキックのこと)で決めた

  • 00年のフランチェスコ・トッティ(EURO vsオランダ)
  • 12年のセルヒオ・ラモス(EURO vsポルトガル)
  • 12年のアンドレア・ピルロ(EURO vsイングランド)

なんかは、もう別格ですね(笑)

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ダイ

ダイ

1975年1月生まれ。スポーツを見るのもやるのも学ぶのも大好きな41歳。サッカーではGKからFWまで全ポジションに対応(もちろんアマチュアレベル(笑))。ボクシングではディフェンス重視のアウトボクサー。フルマラソンはサブ4。東京マラソンに10年連続ハズレ中…BlackBerryとOAKLEYサングラスを愛用。 公認会計士 税理士