空手だけじゃない。格闘技のオリンピック種目化は大変そう・・・

昨日、こんな記事を見つけて気になりました。

東京オリンピック追加種目入り目指す「空手」 競技ルールは?

空手の場合、「寸止め」(というか、軽くパンと相手に当てる)で行う競技や団体もあれば、当てるどころか、どっちかが倒れるまでバチバチ突き合い、蹴り合う「フルコンタクト」の競技・団体もあります。

空手がオリンピックの正式種目になるとして、どっちのルールになるのかというのは、競技者にとって非常にインパクトが大きいです。一度決まればそれが「世界のスタンダード」になってしまうという、将来的なインパクトも大きいでしょう。

「寸止め」と「フルコンタクト」では全然違う

ルールが違うし、選手の戦い方も違います。

「寸止め」の場合、相手のボディや顔面に突き(パンチ)なり蹴りを(一発でも)ヒットさせることが勝敗の決め手になりますが、「フルコンタクト」の場合は、一発でも何十発でも何百発でも相手に攻撃して、ダウンさせないと明白な勝利とはなりません。

そのため、選手のファイトスタイルも全然違いますし、身体の鍛え方も技術も全然違ってきます。

そもそも根本のコンセプトも違うのでしょう。なので「ルールどうするの?」は、想像している以上に重要な問題ではないかと。

他の格闘技系の競技も同じように問題になりそう

こういうのは空手に限ったことではないと思います。

以前、一部で「パンクラチオン」をオリンピック種目にしようという動きもありました。パンクラチオンは、古代ギリシャの格闘技で、打撃もグラップリングも何でもアリの、今のMMAに近いルールだった競技です。

(結局、正式種目になっておらず、動きもなくなったように思われますが)

でも、実際に競技化する場合、ルールが問題になるのは明白です。
例えば、

  • 競技時間はどうするのか?
  • 打撃はどこまでアリにするのか?ヒジはアリ?頭突きはアリ?4点ポジション(相手が両手・両足を地面に着けた状態)での蹴りはアリ?等々
  • 判定の場合、どういうジャッジにする?テイクダウンを優先的に評価する?グラウンドで積極的に極めに行く姿勢を優先的に評価する?打撃の評価は?等々
  • シューズ着用はアリ?
  • ヘッドギア着用にする?
  • 素手?それともオープンフィンガーグローブ着用?着用の場合、どこが支給するの?

等々、すぐにいくつも浮かびます。

グラップリング系競技も同様でしょう。「完全な柔術ルールにするのか、ADCCルールをベースにするのか」でも違うし、細かいところで

  • 競技時間はどうするのか?
  • 道着着用はアリ?どういう着衣で行うのか?
  • シューズ着用はアリ?
  • 判定の評価方法は?ポイント制?印象評価?
  • ポイント制の場合、なにを何ポイントにするか?(例えば、マウントポジションを取ったら何ポイント?パスガードは何ポイント?)
  • そもそもどんな人がジャッジするの?

等々。

いずれにしても、いろいろ各競技・団体間での利害もありそうなので、実現は相当大変なのではないかと思うのです。

その意味では、既にオリンピック種目になっているレスリングや柔道は組織もルールもしっかり画一化されているんだなぁと改めて感じます。競技の歴史そのものが古いことも要因なのでしょう。

なんかアレにも似てる

会計ルールも似ているなぁと思います。

今でこそIFRS(国際財務報告基準)が世界的なスタンダードになりつつありますが、つい10数年ぐらい前までは各国バラバラでした。今も日本は完全にはIFRSに移行していないし、米国も同様です。

会計ルールは「とりゃあ!」と決めちゃえば統一化できるはず。でも、いろいろと複雑な利害(「大人の事情」ってやつ)があって出来ないでいる、と。

「どこの世界もおんなじなんだろうなぁ」と感じます。

誰かが独裁的に「こうする!異論は認めん!」って決めるしかないのでしょうけど、それはあまりにも乱暴です。

難しい問題です。

空手がどうなるのか?ちょっと気になります。

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ダイ

ダイ

1975年1月生まれ。スポーツを見るのもやるのも大好きな41歳。サッカーではGKからFWまで全ポジションに対応(もちろんアマチュアレベルで(笑))。ボクシングではディフェンス重視のアウトボクサー。フルマラソンはサブ4。東京マラソン10年連続ハズレ中…BlackBerryとOAKLEYサングラスを愛用。 公認会計士 税理士