デラホーヤは結局現役復帰せず。でも、それでいいのかもしれない

元6階級チャンピオンの「ゴールデン・ボーイ」オスカー・デラホーヤが、現役復帰しないことにしたそうです。

ボクシング=42歳のデラホーヤ氏、現役復帰せず

ついこないだ、こんなことを書いていたので「復帰しないんかい!」とズコッとなりましたが、すぐに「これでいいのかもしれない」と思いました。

「ゴールデンボーイ」オスカー・デラホーヤが現役復帰?ってマジ?
「マジで?」と思うのですが、本人は真剣なのだそうです。 『42歳のデラホーヤ氏、現役復帰を検討』 現役引退後に薬物とアルコール依......

そもそもボクシングは危険な競技

家族とも相談してみてから決めたそうなので、家族は「やめた方がいいよ」「危険だよ」「心配だよ」という意見だったのかなあと想像しています。というか、自分がデラホーヤの家族だったとしてもそう言うと思います。

そもそもの話ですが、ボクシングは危険なスポーツです。パンチのもらいどころによっては、眼や脳に後遺症が残るようなダメージを負ったり、生命そのものの危険に晒されることだってあります。実際、ごくたまにですが、試合後に選手が亡くなることもあります。

選手はグローブをしていますけど、あそこまで頭部に攻撃が集中するスポーツはないでしょう。しかもプロボクサーは「ヘッドギアなし」です。どんなにディフェンスに優れた選手でも、一発で致命的なダメージを負うことだってありえます。

そんなことを知っていれば、やっぱり7年ぶりに第一線に復帰するというのは心配でしょう。なので、「やめた方がいい」というのはものすごく分かります。

でもボクシングは○○

一方で、デラホーヤの現役復帰したい気持ちも分かります。

よく言われる言葉に「ボクシングは麻薬」というものがあります。これ、ものすごく分かります。試合をした経験はなく、ジムワークとスパーリングしかやったことがない私ですが(苦笑)、ジム通いをやめてしばらくの間は、あのハードで密度の濃かったトレーニングを思い出して身体がウズウズしたものでした。禁断症状に近い感じです。

ボクシングしている時の充実感が心と身体に染みついてしまって、スパッとやめられないのです。1ラウンドの3分間があれほど長く感じることは、日常生活ではなかなかありません。トレーニングしている時は仕事のストレス等を忘れて無我夢中になれるし、終わった後のやり切った感も格別です。

私がやめた当時は、気を紛らすためにしばらくウェイトトレーニングやランニングをしましたけど、やっぱりボクシングのトレーニング後の充実感とは違うんです……。だから、試合で一段違った緊張感やスリルを経験すれば、もっと「禁断症状」が出るんだろうなと容易に想像できるのです。

50歳の現役、バーナード・ホプキンスもそれで辞められないのでしょう。ホプキンスは41歳の時、「ラストファイト」宣言したアントニオ・ターバー戦で勝って有終の美を飾ったのですが、3日後にはもうジムでトレーニングを本格的に再開していたそうです。「おいおい」と思ってしまいますが(笑)、ものすごく分かるのです。

今のデラホーヤには他に「やること」がある

デラホーヤは引退前の現役の時から自らのプロモーション会社「Golden Boy Promotions」(以下、GBP)を立ち上げてプロモーター業をしています。

従来のプロモーターたちの選手に対する待遇の悪さ(ファイトマネーの配分や引退後の経済的ケア等々)から、自分が試合で稼いで貯めていた300億円近いお金を元手に始めたそうで、多くの選手が賛同・契約して一大勢力となっています。かつて戦ったことのある(そしてデラホーヤが唯一10カウントを聞かされた)ホプキンスも幹部にいます。

ボブ・アラムやドン・キングといった大物プロモーターは既に高齢だし、何より元ボクサー、しかも世界チャンピオンがプロモーター業で成功させているのは異例なことで素晴らしいです(メイウェザーもプロモーション会社を持っているけど、セルフプロモート中心なので…)。

将来的にはGBPがボクシング界の中心になるかも、と思っているし、そこでの活躍を期待しています。

でも、ちょっと期待していたので残念というのが本音です(笑)

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ダイ

ダイ

1975年1月生まれ。スポーツを見るのもやるのも大好きな41歳。サッカーではGKからFWまで全ポジションに対応(もちろんアマチュアレベルで(笑))。ボクシングではディフェンス重視のアウトボクサー。フルマラソンはサブ4。東京マラソン10年連続ハズレ中…BlackBerryとOAKLEYサングラスを愛用。 公認会計士 税理士