アンチェロッティとグアルディオラの違いを考えてみた

先日、今季よりバイエルンからレアルに移籍したトニ・クロースが、こんなコメントをしていたという記事を見ました。

ペップとは違う? クロース:「レアル・マドリー移籍の理由の一つは監督」

「アンチェロッティも、僕がここへ来た理由の一つだね。そういうステップを踏み出す前に、監督と話をするのは普通のことだと思う」

「僕に良い印象を与えてくれたし、僕が入ったらマドリーが層がさらに厚くなると言ってくれた。良い話し合いができたよ」

「同じ中盤であっても、僕があまりプレーしたことのないポジションに入っても、最初から信頼を寄せてくれた」

「僕らの関係は良いよ。試合ごとにたくさんコミュニケーションする。対戦相手によって、試合のたびにどうアプローチしなければならないかを話し合う。当然ながら、毎試合どういうメンバーになるのか分からない。でも彼はギャップを埋めようとしているんだ」

という感じで、レアルのカルロ・アンチェロッティ監督とはたくさん話すことができて信頼関係を深めていけるのが良いとのことでした。

しかし一方で、バイエルンのジョセップ・グアルディオラ監督もモチベーターとしても有名で、以前バイエルンのフランク・リベリ―がこんなコメントをしています。

こちらより引用)

「彼はサッカーマニアだね。戦術について話すために、深夜3時に電話してくることもあるんだ。彼は常に新しいシステムを考えているんだよ」

「彼はチームをさらに強くした。より予測不可能なチームとなったんだ」

「いくつかのトップクラブでプレーし、素晴らしいコーチの下でトレーニングしてきたが、今が一番幸せを感じている。常にバイエルンでプレーしたいと思うんだ」

クロースとグアルディオラの関係がバイエルンでどんな感じだったのか分かりませんが、クロース的には「アンチェロッティ>グアルディオラ」のようです。二人とも選手からの信頼が厚い監督なのですが、アプローチが違うようです。

そこで「この違いはなんだろう?」と考えてみました。

現役時代の役割の違いかな?

アンチェロッティもグアルディオラも、現役時代は中盤の守備寄りのポジションで、チームの攻守のバランスをとる役割(いわゆるボランチ)をしていました。ポジションの違いはほとんどありません。アトレティコのシメオネ監督や現ブラジル代表のドゥンガ監督も同じようなポジションでしたね。

しかし、チーム内での役割は違っていたかなと思います。

アンチェロッティは、味方選手をカバーする役割がメインで、後年はチームの精神的支柱の一人でもありました。しかし、所属していたローマではブルーノ・コンティやファルカンのような絶対的存在がいましたし、ミランでもフランコ・バレージという絶対的キャプテンがいました。
なので、「リーダー」という立ち位置ではなかったです。

一方のグアルディオラは、バルサでも代表でもキャリアの多くをキャプテンとして務め、チームのリーダー的存在でした(にもかかわらず、ロベルト・バッジョを慕ってバルサを離れてブレシアに移籍したのは興味深かったです(笑))。

選手に対するアプローチへの影響

そうすると、選手へのアプローチの仕方も変わってくるのかな、と思います。

二人ともチーム全体を見る視野の広さはありますが、グアルディオラは目立って良くないところを徹底的に潰す(解消する)傾向になり、特にゲームを指揮するキャプテンやリーダー的な選手とのコミュニケーションを重視するのかな、と。バイエルンなら、ラームだったり、ロッベン、リベリ―だったり(今なら、同じスペイン人のX・アロンソもですね)。

イブラヒモビッチがクロースと同様にグアルディオラとのコミュニケーションがなかったのも、この辺が影響しているのかなと。バルサではイブラヒモビッチも攻撃のリーダーではなかったですからね…。

他方、アンチェロッティはそうではなく、見ていて気になったところを改善しようとするタイプなのだろうと思います。キャプテンがゲーム中に良くないところを解消するので、キャプテンが目の届かなさそうなところを良くしようと。
なので、一見無難にプレーしていても、気になる選手とは個々にコミュニケーションをとるのかな、と。

まとめると、グアルディオラは堅実なプレーをしている選手よりも、キャプテンやエース、そしてイマイチな選手への指示を優先し、アンチェロッティはあまり分け隔てなくコミュニケーションをとっているのかなと推測しています。

ブラジル代表監督のドゥンガは、グアルディオラに近いでしょうね。一方、アトレティコのディエゴ・シメオネ監督やシャルケのロベルト・ディ・マテオ監督あたりは、アンチェロッティに近いのではないかと。

レアルでは、カシージャスとセルヒオ・ラモスというベテランのキャプテンがいて、攻撃陣でもC・ロナウドというエースがいます。
クロースはアンチェロッティの現役時代のポジション・役割と被る部分があるので、もしかしたらクロース(またはクロースと同じ役割をする選手)に対する思い入れがあるのかもしれません。それにレアルのベテラン選手に対しては、フェルナンド・イエロという頼もしい存在がいるのも大きいでしょう。

まとめ

現役時代の自身の役割が監督になっても影響するとは必ずしも言えないかもしれませんが、現役時代のスタイルと似ている監督が多いようには感じます。

どっちが良いのかは一概には言えませんが、アンチェロッティとグアルディオラには、選手にとって違った魅力があるのは確かでしょう。

では、選手出身ではないモウリーニョはどうか?
これは難しいですね(笑)。モウリーニョは奥が深い感じがします。

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ダイ

ダイ

1975年1月生まれ。スポーツを見るのもやるのも大好きな41歳。サッカーではGKからFWまで全ポジションに対応(もちろんアマチュアレベルで(笑))。ボクシングではディフェンス重視のアウトボクサー。フルマラソンはサブ4。東京マラソン10年連続ハズレ中…BlackBerryとOAKLEYサングラスを愛用。 公認会計士 税理士

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