「神がかり」を連発するのはどうだろう・・・?

ニュースや雑誌の記事を見ていると、「神がかり」という言葉を見かけます。

よく見るのは、GKが好セーブを連発した時に

「神がかり的なスーパーセーブを連発!」

のような表現です。

これって、冷静に考えると「選手にすごく失礼では?」と思うのです。

「神がかり」ということは…

「神がかり」の意味を調べたら、概ねこんな感じでした。

(『日本大百科全書』より引用)

神霊その他の霊的存在が人身にのりうつること。神懸り、神憑りとも表記する。

一般に神がかりは多少ともトランス(通常意識の低下)状態を伴う。すなわち、ある人物に霊的存在がのりうつる際には、顔面が紅潮し、全身が痙攣(けいれん)し、あるいはあくびを繰り返し、常とは異なる心身状態を示す。この間に霊的存在が当人にのりうつり、のりうつられた人物は、人格が霊格化し、霊的存在自身として行動するか、または外側からその影響を受けて行動するかする。
のりうつる霊的存在には、神霊、死霊、祖霊、精霊、生霊、動物霊、妖怪(ようかい)など種々ある。
神がかりには意図的なものと非意図的なものとがある。前者は巫者(ふしゃ)・巫女(みこ)などシャーマン的人物の場合で、意図的、自発的に神がかり状態になり、霊的存在と人間との媒介者として、託宣、予言や治病行為などを行う。沖縄県宮古島で巫女のことをカム(ン)カカリヤー(神がかりする人)とよぶことなどその例である。後者は世界各地に広くみられる憑霊の一形態であり、突発的または徐々にある人物に霊的存在がのりうつり、その人物は正気を失ったかのようにトランス状態でふるまう場合である。こうした人物は、シャーマンの判断により、憑依している対象の正体が明らかにされ、祓霊(ふつれい)儀礼を執り行うと常態に復することが多い。日本では生霊、死霊、キツネ、タヌキ、犬神、ヘビ、ネコ、イヌが多く憑(つ)くとされる。外国では悪魔憑き、トラ憑き、ワニ憑きなどが知られている。意図的神がかりを事とするシャーマンも、最初は神霊に選ばれて、非意図的神がかりを繰り返す例が多い。神がかりには、霊的存在が人体内に入り込む憑入型と、外側から影響を与える霊感型または憑感型とがある。

後半部分の解説は「ちなみに」という感じですが(笑)、要するに「神がかり」とは

「その選手が本来持っている実力じゃないものが出ている」

ということです。
だとすると、GKの好セーブについて言えば

「その選手の実力からすれば不可能だったけれど、神がかっていたからこそ出来たセーブ」

と言っているようなもので、それはちょっと失礼じゃないかな、と思うのです。

特に、マヌエル・ノイアーやジャンルイジ・ブッフォン、イケル・カシージャスのような名実共に申し分のないGKに対しては的確な表現ではないように思います。
もちろん、本当の意味で「神がかり」なセーブをするGKもたまにいますので、そういう場合はどうぞ使ってください、とも思いますが(笑)。

クルトゥワのセーブは「神がかり」だったか?

なんでこんなことを思ったかというと、先日の欧州CL決勝トーナメント1回戦1st LegのPSG vs チェルシーの試合で、チェルシーGKティボ・クルトゥワの好セーブ連発に対して「神がかり」と表現されている記事をちらほら見たからです。

好セーブであることは間違いないのですが、「神がかり」かというと、そうでもなかったという印象でした。
クルトゥワが持っている実力(名手チェフからチェルシーのスタメンを勝ち取っている)からすれば、どれも可能なセーブだったと思いますし、チェフでも出来たセーブだったのではないでしょうか?

あのクルトゥワのセーブと同じプレーを日本人GKがしたなら「神がかり」という表現もアリでしょう(笑)。

好セーブを強調して表現する意図も当然あるのでしょうけど、実力のある選手のプレーに対して「神がかり」と表現するのなら、それ相応のものであってほしいと思っています。

まとめ

素晴らしさを強調する意図で、最近は「神がかり」とか「神」という表現が多用されるようになっていますが、乱発は「「神」の安売り」ではないかなと思います。

「山の神」というのもそうですね。
今は3代目が誕生しているそうで。
箱根の山上りだけで「山の神」というのもどうかなぁ?と思うのです。

UTMB(ウルトラトレイル・デュ・モンブラン)のようなビッグレースを制覇したならアリですが……。

ちなみに、先日のクルトゥワは素晴らしかったです。
特に22歳とは思えないくらい冷静なところが良いところだと思います。ブッフォンもそうでしたが、既に30歳過ぎのベテランGKのような冷静さを持っています。

ついでに言うと、容姿も年齢以上に見えます(笑)。

体格に恵まれていますし(身長199㎝)、今後5年以内にノイアーと「世界最高のGK」交代が起きてもおかしくないでしょう。そのぐらいの期待度があります。

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ダイ

ダイ

1975年1月生まれ。スポーツを見るのもやるのも大好きな41歳。サッカーではGKからFWまで全ポジションに対応(もちろんアマチュアレベルで(笑))。ボクシングではディフェンス重視のアウトボクサー。フルマラソンはサブ4。東京マラソン10年連続ハズレ中…BlackBerryとOAKLEYサングラスを愛用。 公認会計士 税理士

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