会計士不足が深刻らしい…

昨日の日経新聞夕刊に、「会計士不足が深刻」との見出しの記事が出ていました。
末端にいますが、一応その業界に属している身として反応しました(笑)。

「またか…」と同時に、

「本当に深刻なの?」と思っています。

記事によれば、「試験合格者数<採用側の希望人数」ということをもって「不足」と定義しているようです。

合格者が業界の採用したい人数に満たないわけですから、一見すると確かに「不足」なように見えます。しかし、「深刻」であるかどうかには疑問があります。

会計士資格に携わった方(資格者だけでなく、目指したことがある方や会計士業界に関係する方も含む)ならご存知でしょうけれど、「会計士不足」は以前にもありましたし、その反対の「過剰」状態の時期もありました。

歴史的に見れば(と書くと大げさですが)、「過剰」状態と「不足」状態を繰り返しています。
特に、この15年間の推移は「異常」という以外にありません……
(ちなみにですが、私は1999年合格者です)

cpa-goukaku

確かに会計士業界(に限らず弁護士業界等でも)の環境は、この15年間に激変して人手が多く必要になったことは否めません。米国での会計不祥事が発端となって、SOX法監査制度(内部統制監査制度)が導入されましたし、従来の財務諸表に対する監査そのものも厳格化されました。

数字で例示すると、例えば今まで5~6人でできた業務が、7~8人いても足りない状況になってきたのです。

金融庁は、「合格者増やしま~す♪」とばかりに、2006年に合格者数を劇的に増やしましたが、「増やし過ぎ」でした。

2008年にようやく「こりゃ増やし過ぎちゃったな」と気づいたようで、2009年から徐々に合格者数を減らしていっています。

「増やせば増やし過ぎ、減らせば減らし過ぎ」だったわけです。

実際、増やし過ぎた時期は「合格者>採用側の希望人数」という「過剰」状態になり、合格したのに就職できなかった人も多くいたようです。

「人が足りない。ああ、たくさん採用しなくちゃ!」

「人大杉。ああ、採用絞らなくちゃ!」

を繰り返して現状があるわけです……

それゆえ「またか…」と感じるのです。

それと、人手が不足している要因は何でしょう?
大手監査法人の決算を見ていると収益が激増しているわけでもないようなので、決して儲かりすぎちゃって困っているというわけではなさそうです。

となると、ルールの厳格化(監査手続上のルールだったり、社内ルールだったり)が大きいのかなあと(あくまで推測です)。

ここで不足しているからと劇的に合格者数を増やすと、また(悪い)歴史を繰り返す結果になるのでは?と思っています。

いずれにしても、もう少し長い目で見た方が良いのでは?と思います。

合格した年によって採用が厳しかったりゆるかったりするのは受験生にとって不幸ですし、優秀な人材がこの業界に冷めてしまうのではないかと。

採用する側・される側どちらにとっても良いことがないように感じます。

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ダイ

ダイ

1975年1月生まれ。スポーツを見るのもやるのも大好きな41歳。サッカーではGKからFWまで全ポジションに対応(もちろんアマチュアレベルで(笑))。ボクシングではディフェンス重視のアウトボクサー。フルマラソンはサブ4。東京マラソン10年連続ハズレ中…BlackBerryとOAKLEYサングラスを愛用。 公認会計士 税理士

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