「プロレスラーはやっぱりプロだ!」と感じる2つのポイント

私は小さい頃プロレスが好きだったので、たまにTVでやっているとついつい見てしまいます。

小さい頃はプロレスラーというと、「デカい」、「強い」、「コワイ」というイメージを持っていたのですが、大人になって社会人になると、そのイメージはガラリと変わり、「プロだなあ」と感じるようになりました。

今では総合格闘技やレスリング(いわゆるアマレス)、柔道、ブラジリアン柔術等々、いろいろな競技を見ますが、やっぱりプロレスラーには感心させられることがよくあります。私がよく感心する2つのポイント。

「プロレスラー」であることに徹する姿勢

プロレスラーには、いろいろなキャラクターのレスラーがいます。悪役(ヒール)レスラー、覆面レスラー、地味な活躍をするけど頂点に上りつめられないレスラー、マイクパフォーマンスが売りのレスラー、観客席に向かってツバを飛ばすレスラー(笑)等々。

ですが、どのレスラーも、リング上でもリングを降りても「プロレスラー」としての自分に徹しています。

ヒールのレスラーは、試合が終わって控室に戻るまではヒールに徹します。リングを降りた瞬間に優しくなったり、にこやかになるヒールはいません。控室から出て会場を後にする時も、ファンがいる前では常に「ヒール」です。

ヒールのレスラーは試合前後の移動で、いわゆる善玉レスラーとは行動を共にしません。善玉レスラーとヒールの二人が実は仲が良いというケースもありますが、人前で談笑したりすることはほとんどありません。とにかくファンや人の前では「プロレスラー」であることに徹しています。

私が知る中で、特に「すごいなあ」と感心したのは、ケンドー・カシン選手です。

kashin

あまのじゃくというか、ひねくれた(?)覆面レスラーとして有名なのですが、一時期、素顔の「石澤常光」としてPRIDEに参戦していました。
それまでは一貫して「ケンドー・カシン」だったので、「石澤常光」としてマスコミの取材や、記者会見で饒舌に話すことはありませんでした。

「PRIDE 15」で、以前負けたハイアン・グレイシーというグレイシー一族の選手にリベンジして勝利したのですが、素顔だったこともあり、勝利後のマイクアピールを簡単に済ませて足早にリングを去り控室へ。しばらくして控室から出てきたのは「石澤選手」ではなく、マスクを被った「ケンドー・カシン選手」でした。

そして、記者の前で

「石澤はもう帰ったから俺が代わりに来た」

と、完全に「ケンドー・カシン」になってマスコミの記者会見に対応していたのです。
ガチンコの総合格闘技の試合直後にもかかわらず、完全に別人(別キャラ)になりきって、覆面レスラーとしてのキャラクターを貫いていたのがすごいと感じました。

それと、ケンドー・カシン選手は前述の通りプロレスラーとしてはヒネクレた選手として有名なのですが、感心したエピソードにこんなものがあります。
(以下、とあるブログより引用しました。)

地方巡業で子供からサインを下さいと声をかけられたカシン選手は、

「俺は忙しいんだ、サインする暇なんかない」

と子供を一蹴。
駆け足で控え室に入っていくと、石澤選手が同じ部屋から顔を出し、

「カシンからサイン貰ってきたよ。いつも応援ありがとうね」

とカシン選手に代わって、笑顔で握手を交わしたという。

ここまで隙を見せずに「プロ」に徹していることに感服します。
職業は違えど、自分も見習うべき姿勢だと感じます。

言葉のチョイス

プロレスラーというと、絶叫したり、対戦相手を罵倒するようなマイクパフォーマンスのイメージが強いですが、その言葉のチョイスは絶妙の一言です。

例えば、

「おい!いいかテメー、よく聞けコノヤロー!○月○日!後楽園ホールのリングで、テメーをブッ倒すぞ、コノヤロー!」

という感じのマイクパフォーマンスをよく見ます(聞きます)。

しかし、この中に脅迫めいた言葉や相手を侮蔑する言葉はありません。
「ブッ倒す」は少し抵触するかもしれませんが、「殺す」や「潰す」といったものよりもはるかに表現がソフトですし、実際にプロレスでは「倒す」場面がたくさんあるので(プロレス以外の競技でも「倒す」ものは多いので)、それほど問題ないでしょう。

そして、相手に対しては「コノヤロー」を多用します。

「コノヤロー」という言葉が個人的には絶妙なチョイスだと感じます。
「コノヤロー!」と言われると一瞬ムッとするけど、冷静に考えると「この野郎」は相手をほとんど傷つけていません。「バカ」や「アホ」といった侮辱的な言葉や、それよりも酷いものではなく「コノヤロー」で一貫しているのです。

上の発言で特に見事なのは、しっかりと宣伝も兼ねているところです。

次の試合の日付と会場を、観客や視聴者にちゃんと伝えているのです(笑)。ただ感情的に発言しているのではなく、宣伝も兼ねたマイクパフォーマンスをしているところが「さすがだなあ」と感じるポイントです。

これはプロボクサーや総合格闘家にはなかなか見られない要素だと思います。

よくプロレスは芝居だ、八百長だ、演技だ、と言われます。
このことに関して私自身は肯定も否定もしませんが、仮にそうだとしても間違いなく素晴らしい「プロ」だと思います。「演者」として、TVドラマの役者よりも優れている部分があると思います。スタントマンなしの体当たりのぶつかり合いで、終始感情もムキ出しです。あそこまで出来る役者はなかなかいないのでは?と思うのです。

プロレスラーに「プロ」という言葉がついているのには意味があると思っています。

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ダイ

ダイ

1975年1月生まれ。スポーツを見るのもやるのも学ぶのも大好きな41歳。サッカーではGKからFWまで全ポジションに対応(もちろんアマチュアレベル(笑))。ボクシングではディフェンス重視のアウトボクサー。フルマラソンはサブ4。東京マラソンに10年連続ハズレ中…BlackBerryとOAKLEYサングラスを愛用。 公認会計士 税理士

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